陰陽師/夢枕 獏


陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)
文藝春秋
夢枕 獏

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平安時代。闇が闇として残り、人も、尾にも、もののけも、
同じ都の暗がりの中に、時には同じ屋根の下に、
息をひそめて一緒に住んでいた。
安倍晴明は従四位下、大内裏の陰陽寮に属する陰陽師。
死霊や生霊、鬼などの妖しのものを相手に
親友の源博雅と力を合わせこの世ならぬ不可思議な
難事件にいどみ、あざやかに解決する。
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大好きな話ではあるけれど、実は小説を読んだ事がなかった。
漫画の方は読んでたんだけどね。
そして安倍晴明は実在した人であるからして、いくつかのエピソードを
別の作家さんの書いたもので読んだ事はある。

それでもやはり、獏さんの陰陽師が一番いい!
獏さんの描く平安の京の町がいい。
獏さんの安倍晴明と源博雅がいい。妖がいい。
優しくて哀しくて、シットリと湿り気を帯びているのがいい。

そして、美形の安倍晴明を妄想しようと思ったんだが
映画の印象が強すぎて、野村萬斎さんで固定されてしまった(^◇^;)
それでもいいんです。ステキだったから♪
あっという間に読んでしまいました。
こちらのシリーズは読まねばならんなぁ~

「玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること」
源博雅朝臣が安倍晴明の屋敷を訪ねた。
歌合わせで負けて死んだ壬生忠見の怨霊が清涼殿に出るらしい。
更に帝が大事にしていた琵琶の玄象が盗まれたという。
そして、一昨日の晩に博雅はその音を聞いたという。
晴明は博雅と一緒に羅生門に行くのだが・・・

「梔子の女」
源博雅が安倍晴明の屋敷を訪ねた。
博雅の知り合いの梶原資之が女のあやかしに悩まされている。
その女には口がなかったという。
晴明は博雅と一緒に梶原資之の屋敷を訪ねると・・・

「黒川主」
鵜匠:賀茂忠輔の孫娘:綾子が何かに取り憑かれたらしい。
真夜中に全裸で堀の中の生きた鮎を食べている...。
観察を続けた忠輔の前に黒川主と名乗る男が現われたが
朝になると綾子は何も覚えていないという。
しかし綾子の腹が大きくなって・・・

「蟇」
安倍晴明が源博雅を誘って外出した。蟇だという。
応天門に妖がでた。子供だという。
晴明と共に牛車に揺られて迷い込んだ。
簾を持ち上げて博雅が見たものは・・・

「鬼のみちゆき」
赤髪の犬麻呂という盗人が捕らえられ、牛車に乗った
女の鬼を見たと言った後に死んだ。
公家の藤原成平もまた女鬼を見て、熱を出した。
牛車の女は七日かけて内裏に参上すると言ったらしい。
このままでは大内裏の朱雀門に牛車は来てしまう・・・

「白比丘尼」
安倍晴明が源博雅を呼び出した。
人を五、六人は切り殺したことのある太刀を持って来いという。
その理由を晴明は言おうとした時、女が現れた。
博雅が切ることになるものとは・・・


いやぁ~本当に面白かった。
ブームにもなりますってば。
晴明と博雅の会話が特にいいのだよ。

「人とは、いつか、死ぬがよいのだな」

「なんだか、わけもなく、哀しくなってきたな・・・」
「おまえは、優しい漢だな」

「優しい漢か」
「優しい漢だ」

「ふふん」
「ふふん」

★★★★+

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